老眼(老視)

老眼は何歳から?老眼とは

老眼は何歳から?老眼とは 老眼は40歳を過ぎた頃から起こります。ちなみに老眼は生理現象であって、疾患ではありません。
水晶体はカメラで例えるとレンズの役割を担っている器官で、その周りにある毛様体筋はピントを合わせるのに必要な筋肉です。しかし、年を重ねると水晶体や毛様体筋は硬くなるため、水晶体の厚さを変えてピントを調整する機能が衰えてしまいます。
「老眼=年をとるとなるもの」というイメージをお持ちの方は多いかと思いますが、実は水晶体と毛様体筋の老化は、15歳頃から始まっています。

10代~20代に見られるスマホ老眼

10代~20代に見られるスマホ老眼スマホ老眼は若い方にしばしばみられる一時的な調節障害ですが、正式な疾患名ではありません。水晶体の加齢は10代から始まっていますが、10~20代のうちに老眼の症状を自覚するケースはほとんどありません。
しかし、近年ではスマートフォンの普及により、老眼の症状を訴える若い方が増えています。
若い方でもスマートフォンを至近距離で見続けると、近くにピントが合ったままになるため、毛様体筋が緊張し続けてこわばってしまいます。その結果、一時的に遠くの物が見えにくくなってしまうのです。なおスマホ老眼は本来の老眼とは異なり、ある程度休息を取ると自然と治ります。

老眼の症状

老眼の症状

老眼になると以下の症状が現れます。

  • 近くのものが見えにくい
  • 以前より本や新聞、パソコンの画面などが見えにくくなった、少し距離を置いて見ようとする
  • 目の疲れがとれない(眼精疲労)
  • 暗い場所だと物が見えにくい
  • 頭痛・肩こり、倦怠感などがある

老眼になる原因

老眼になる原因毛様体筋が衰えたり水晶体が硬くなったりすることで老眼になります。年を重ねると水晶体は硬くなり、毛様体筋も収縮力が落ちてしまいます。水晶体の厚みがうまくコントロールできなくなると、網膜にピントを合わせることが難しくなります。その結果、近くの物が見えにくくなるのです。

近視の人は
老眼になりにくい?

近視の方もそうでない方と同様に、老眼になります。先述したように「老眼」は、加齢によってピントの調節機能が弱くなった結果、近くの物が見えにくくなる状態を指します。
近視の場合は眼鏡・コンタクトレンズを外せば、ピントを調節していなくとも、元から近くにピントが合っています。
そのため、老眼になってピントの調節機能が衰えたとしても、眼鏡やコンタクトレンズを外せば近くの物を見ることは可能です。老眼鏡を必要とする時期は比較的遅くやってきますが、老眼にならないわけではありません。
しかし、近視の方が近視用眼鏡を装着した場合、近くを見る時はピントの調節が必要になります。老眼になると小さな文字が読みにくくなる可能性もあります。

老眼の治療

老眼を改善するため、当院では以下の治療を行っています。

眼鏡・コンタクトレンズ

眼鏡・コンタクトレンズピントの調整を補助するため、老眼鏡や遠近両用コンタクトレンズを使って見え方を改善させます。
ただしコンタクトレンズは、今まで一度も使用してこなかった方にとって、お手入れがおっくうだと感じることもあります。また、老眼が進行している方には適さない可能性もあります。

当院では視力検査を細かく行い、左右の視力差・乱視度数などを調べてから、患者様に合った老眼鏡・コンタクトレンズを作成していきます。特に、遠近両用コンタクトレンズについては、多くの経験があり、その方にあった方法を提案します。

多焦点眼内レンズ

多焦点眼内レンズ多焦点眼内レンズとは、近く・遠くの両方にピントが合う眼内レンズです。
「眼鏡をかける機会が減る」というメリットもありますが、「暗い所や夜間では若干見えにくい」というデメリットもあります。

老眼のQ&A

近視の人は、老眼になりにくいのでしょうか?

近視の方も老眼になります。ただし近視の方は遠方よりも近方がよく見えるため、遠視の方よりも、老眼と自覚するのが遅くなりがちです。
近くにピントが合うため、老眼鏡をかけ始める時期も遅くなります。

老眼鏡をかけると老眼が早く進むと聞いたのですが、本当でしょうか?

老眼鏡によって老眼が早く進むことはありません。老眼鏡を外すと見えにくくなるため「老眼が進んだ」と感じやすくなります。むしろ目に負担をかけないためにも、老眼の方には老眼鏡を使うことをお勧めします。

老眼は何歳頃まで進みますか?

目の調節力は60歳頃まで続きます。その年まで老眼は進行するため、45~55歳ぐらいまでの時期は、2~3年に一度の頻度で老眼鏡を買い替えましょう。
60歳を過ぎた場合は、あまり頻繁に買い替えなくても良いでしょう。

年を取ってから近くの物が見えやすくなりました。

白内障によって近視化した結果、近くが見えやすくなった恐れがあります。眼科へ受診することをお勧めします。

ニュースで初めて「スマホ老眼」という言葉を聞きました。スマホ老眼とは何でしょうか?

長時間スマートフォンを見続けると、ピントを調節する毛様体筋が緊張し続けます。その結果、一時的にピントが上手く調節できなくなり、老眼と似た症状が起こります。これが「スマホ老眼」です。
スマートフォンを頻繁に使う20~30代に多く見られることから「スマホ老眼」と名付けられました。
「スマートフォンの使用時間を減らす」「目を休める」などを行うと症状は落ち着きます。

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